電子カルテ導入事例

決断とステップの重要性

医療法人社団 いのこ歯科医院

北海道北見市

1.リスクとメリット

 十数年前にカルテシステムを導入し、今回は究極の合理化と考えられる電子カルテシステムを導入する決断をしました。これまでも先駆けた決断をしてきましたが、そのリスクより得られるものが多かったというのが実感です。自分の判断力を信じ、その決断を有効なものとする工夫を積み重ねてきたと思っています。
 今回の決断を活かすにも、これまでの経験が生かされています。大事なことは、‘0か100’かという硬直した考え方をしないことだと考えています。業務処理の合理化の目的は、診療に如何に活かされるかであり、電子化のメリットを確認しながらステップを踏んで進むことにあると思っています。しかし、不安に駆られて一歩踏み出す決断をしなければ、何事も前に進むことはありません。問題点の解決もできません。
 私のステップを公開しますと、負担にならないメモ程度の院内カルテを残していることです。それによって、システムの長所を生かしながら、無理なく移行できていると考えています。

2.必要な機能やリンク

 電子カルテを活かすには、操作性は言うまでもありません。今回の新製品も、これまでと同様に操作性の良さと機能がグレードアップされています。操作に時間を取られていては、診療に集中できないだけでなく、患者さんの顔を見て話すこともできなくなります。何よりも、心身にはストレスが最も良くないものと考えています。また、紙ベースでは時間がかかる検索も簡単にできなければ意味がありません。知りたいことに即座に答えてくれるデータベースの活用は、電子カルテに必須の機能と考えます。
 今回のシステム変更で予約システムとの連携も検討しています。アポ帳からカルテ入力が出来るメリットもあり、その日の予約患者が来院一覧で自動表示され、他の機能の活用にも繋がっています。また、レントゲン、DentalXとリンクもすることにもしました。個々に行っていた新患登録がProSeedだけで完結できることは、受付の業務改善にも役立っています。今後も他システムとのリンクを増やすなど、他社にできないことを目指すシステムの開発をして欲しいと願っています。
 勿論、カルテ印刷がなくなったことでプリンターによるトラブルを最小限にすることも可能になっています。機械的なものはソフトとは違い、使用頻度に比例してトラブルも発生するものであると考えています。多分、トナー代も少し助かると思っています。

3.長い付き合い

 これまで同様に機能の改善等もあると思いますので、院内でのステップを確認しながら、ペーパーレスに向かって行くつもりです。前機種では、通信がスムースに行かないことがありましたが、新製品で解決されていますので期待も膨らみます。
 私は、製品以上にアフターの有り方も重視しています。社員は勿論ですが、コールセンタを含む社内のシステムや問い合わせを少なくする製品の改良等々の全てがアフターに入ると考えています。その意味において、アイデンスは満足できるものを与えてくれています。それが長い付き合いになっている大きな要素です。